月120万PV を超える「なにしろパソコン.com」の運営レンタルサーバーを移転するか、それが問題だ

「なにごとも経験」ブログを運営するレンタルサーバーを「エックスサーバー」に移したことは紹介しました。

「なにパソ.com」の再生も確認

「なにごとも経験」については、ご覧のとおり(?)問題なく表示されており、ブログの表示はもちろん管理画面の動作が軽快になったのが嬉しいです。

一方で、サーバーを移した理由として

  • 実績ある 2社のサーバーを使うことで、同時にダウンするのを防ぐ
  • 一方のバックアップを使って、もう片方で再生できるか検証できる
  • 一方がダウンしても、もう片方でバックアップを使って再開できる

を挙げていましたが、「なにごとも経験」の移転後、「なにパソ.com」についてもバックアップデータで再生できるか検証しました。

 

その結果、「なにパソ.com」も「エックスサーバー」でうまく再生できることを確認できました。

2016-04-14 17.36.12

「なにパソ.com」独自の CGI や Javascript も動いてホッと一息です。CGI のカウンターだけ引き継げませんでしたが、そろそろ不要でしょう。

 

実はこれまで「なにパソ.com」のサーバーを移転するたびに文字化けや一部が再生できないなど悪戦苦闘を繰り返してきたので、少し拍子抜けしたほどです。

 

今回も MovableType の「バックアップ」ツールを使った「復元」による再生は見事に途中で止まって失敗したのですが、WordPress と同様にデータベースのエクスポート&インポートでできました。

  1. 「エックスサーバー」で「724685.com」ドメインを追加設定
  2. 「724685.com」に「Movable Type Open Source」をインストール
  3. 「さくらインターネット」の「phpMyAdmin」で MT データをエクスポート
  4. 「エックスサーバー」の「phpMyAdmin」で MT データをインポート
  5. 静的ページやプラグイン、画像など必要なファイルを丸ごとコピー
  6. 「エックスサーバー」上で「MTOS」によりブログを再構築

これで再現できたので、必要なバックアップデータがあれば、いつでも再生できることが確認できました。この安心感は大きいです。

自動バックアップの安心感

さらに「さくらインターネット」と比べて「エックスサーバー」のメリットとして「自動バックアップ」があります。

お客様へのデータの提供も行っていますので、消失してしまったデータの復旧用などにご活用ください。

 

「さくらインターネット」もサーバーを丸ごとバックアップしていますが、利用者が入手してデータ復旧などに使えるものではありませんでした。

本サービスはサーバ自体の障害から復旧するためのバックアップであり、お客様ご自身が誤って消去してしまったデータの復旧をおこなうものではありません。

 

それがエックスサーバーの「自動バックアップ」では、ウェブデータ 7日分とデータベース 14日分のバックアップが自動で行われます。

2016-04-14 17.55.46

 

入手には手数料と手間が必要ですが、これらがあれば「なにごとも経験」も「なにパソ.com」も再生できるという安心感が違います。

バックアップデータの提供の際には、下記の通りデータ提供1回ごとに手数料が必要です。

サーバー領域データ … ご指定の日のWeb・メールデータ(税込10,800円)
MySQLデータベース … ご指定の日の特定のデータベース1つ(税込5,400円)

いざというときは滅多にないので、そのときにはこれくらい安いものです。

再構築が劇的に速くなった

さらに「なにパソ.com」を「エックスサーバー」で再生して驚いたのが、ファイルを生成する MovableType の「再構築」の速度が劇的に改善されたことです。

  • さくらインターネット(ビジネスプラン) 1時間34分
    2016-04-07 17.35.13
  • エックスサーバー(X10) 25分47秒
    2016-04-10 05.20.54

なんと 3分の 1以下の時間で再構築できてしまいました。

 

そもそも「今日のひとこと」は「ブログ」という言葉もなかった 2000年8月から書き始め、2005年4月からブログ化したため記事数だけで 4,200 本あります。

これ全体を再構築するのに時間がかかるのは仕方ありません。それでも 1時間を超えるとつらいです。

 

実は「さくらインターネット」で「なにパソ.com」と「なにごとも経験」を公開していた頃は「今日のひとこと」の再構築は 2時間(!)を超え、インターナルエラーも出ることがあり、「なにごとも経験」の移転は正解でした。

一方、いくら再構築が速くなっても「なにパソ.com」も「なにごとも経験」と一緒に「エックスサーバー(X10)」で運営&公開するのは不安です。

MovableType のメリットを再確認

「なにごとも経験」で「WordPress」を本格的に使い始めて再構築がない快適さを知ってしまったのですが、今回の移転で逆に「MovableType」のメリットを再確認することになりました。

それは

再構築さえしてしまえば「MovableType」で作ったサイトのほうが圧倒的に転送量は少なく、CPU も使用しない

ということです。だぶんそうだとは思っていましたが、これほどまで違うとは予想以上でした。

 

具体的には「さくらインターネット」の「リソース使用状況」グラフで一目瞭然です。逆に「エックスサーバー」にこの仕組みはありません。

2016-04-14 18.31.26

4月3日に「なにごとも経験」の公開を「さくらインターネット」から「エックスサーバー」に切り替えたのですが、

  • 転送量が平均 35GB 程度だったのが 15GB 以下
  • CPU 使用時間は「再構築」のときだけとなった
  • 1日 120,000 PV 程度が 100,000 PV を切った

ということが分かります。

Google Analytics での私の認識は「なにパソ.com」は月120万PV、「なにごとも経験」は月20万PV でアクセス数では 6倍の差があるのに、CPU 使用や転送量は「なにごとも経験」が圧倒的に消費していたわけです。

 

サーバー内部で計測すると PV 数も「なにパソ.com」は日6万~9万PV、「なにごとも経験」は日2万5千~3万PV 程度であり、これからも「なにごとも経験」の負荷が高かったことが分かります。

たぶん「なにごとも経験」のほうが画像を使っているからでしょう。とにかく「なにパソ.com」と「なにごとも経験」の公開サーバーは分けるべきです。

 

ちなみに「さくらインターネット」の「リソース使用状況」グラフで「HTTP 503 エラー発生状況」を調べたグラフがこちら。

2016-04-15 17.23.07

要するに同居時代は「HTTP 503 エラー」が発生していたのに、移管後は起きなくなったので原因は WordPress と考えるのが自然です。

「なにパソ.com」は移転すべきか

結論としては、再構築のスピードなどを考えると「なにパソ.com」の MT はサーバー移転すべきだと考えています。

その一方で「さくらインターネット」のビジネスプランは 1日 125,000 PV、転送量 35GB/日 に耐えていたことで再評価もしています。

  • 【さくらのレンタルサーバ】基本仕様|さくらインターネット公式サポートサイト

プランごとに想定されている「転送量」の目安

目安値を大きく上回る、または短時間に転送量が大きく増加した場合、「503 Service Temporarily Unavailable」等のエラーが表示されます。

ライト 40GB/日
スタンダード 80GB/日
プレミアム 120GB/日
ビジネス 160GB/日
ビジネスプロ 200GB/日

 

さすがに「エックスサーバー」X10 プランでは、再構築が速くても「なにパソ.com(15GB/日)」と「なにごとも経験(20GB/日)」を同居させて公開するのは心配です。

各プランにおける転送量の目安
X10…70GB/日
X20…90GB/日
X30…100GB/日

目安数値を恒常的に上回る際は、ご利用プランの変更をお願いする場合があります。また、目安数値を大きく上回る転送量が発生する際には、速度制限などの制限を実施する場合があります。

「なにパソ.com」のアクセスはまだ増えているし、「なにごとも経験」も将来的には 30万PV 以上にはしたいと考えているからです。

 

ひとつの案は「エックスサーバー」を「なにパソ.com」のテストサーバーにして、生成したページをこのまま「さくらインターネット」ビジネスプランに転送して公開するという方法です。

これなら転送量に不安はないし、「MovableType」を外部にさらさずに安全なので、バージョンが古い「Movable Type Open Source 5.2.13」でもしばらくは使えるでしょう。

 

一方、今後も「MovableType」を使い続けるのであれば「Movable Type クラウド版」を使うというのも選択肢ではあります。

ただ「なにパソ.com」は MT で生成したページだけでなく、DreamWeaver で作成したページや CGI なども混在しているので特殊なクラウドサーバーで大丈夫か?という面もあります。なによりも、そこそこの固定費です。

 

あとは「シックスコア」という「エックスサーバー」をよりビジネス仕様にしたレンタルサーバーを借りるという手も考えられます。

現状、私のメイン事業はまだまだ「なにパソ.com」であり、その運営にはビジネス仕様のほうがいいのは間違いありません。

 

それでも「シックスコア」と「エックスサーバー」は同じ会社の運営なので「二重化」という点では弱いです。

そんなこんなで、ほかのレンタルサーバーも比較検討しているうちにドンドン時間が過ぎてしまい、今日も吉祥寺に行くタイミングを逃してしまいました。

 

カゴヤの共用サーバーなども十分な転送量と「最大10GBまで無料で使えるバックアップサービス」が魅力です。

ここも「2週間のお試し無料」があるので試してみたいです。

 

いずれにしろ、そろそろ結論を出さないとほかの仕事が前に進みません。今週末にはなにかしら方針を決めたいものです。

 

こちらの記事もいかがですか?